『kagamination2 輪響』収録曲31曲の全曲紹介 | G.C.M Records

『kagamination2 輪響』収録曲31曲の全曲紹介

『kagamination2』の告知用Twitterアカウントで、
8日間にわたって同シリーズに収録される曲の紹介を書いていました。

本編同様、一つ一つの曲をたくさん語りたくなるような名曲が揃いました!

他人の楽曲のことを言うときに
「○○(過去の発表曲)を超えた」という言葉はあまり使わないようにしていますが、
それでも本シリーズ、とりわけ『輪響』に関しては全員自己記録を超えてきたという感覚が本当にあります。
各人の熱量が感じられる作品群です。

輪響の紹介文は、
主催・冴戒椎也および制作チーム代表・アンメルツPによる共同執筆です。
二人による所感であり、制作者ご本人の制作意図とは異なる場合もあるかもしれません。
ご本人のツイート等とも合わせてチェックしてください。

鏡音コンピレーションアルバム『kagamination2 輪響』 | kagaminationシリーズ特設サイト
https://kagamination.net/k02/rinkyo/

鏡音コンピレーションアルバム『kagamination2 輪響』

Disc1

01. La Sinfonietta

作詞/作曲/編曲:冴戒椎也 @sakaishiiya
歌:鏡音リン・レン

本編同様、Disc1の1曲目は主催が担当しました。
リン・レンの四重唱「だけ」で奏でるアカペラナンバー。

音を過去最高に詰め込んだ本編1曲目に対し、
こちらは全く逆のアプローチとなりますが、
どちらも「鏡音の可能性」に真摯に挑みました。

限られた音数の中で広がる、鏡音だからこそできる世界観です。
終盤にはちょっとしたサプライズも…?

02. 100年後に伝える歌

作詞/作曲/編曲:初心P @sakim2
歌:鏡音リン・レン

当コンピのコンセプトに正面から向き合った
初心Pが得意とする正統派ポップロック。

交互にリスナー(=鏡音のマスター)に語りかけるような譜割りが印象的。
伸びやかなサウンドに重なり合うリン・レンの歌声が、
「これまでの14年」と「これからの100年」をまっすぐ見据えています。

03. 流星の約束

作詞:葵ゆり
作曲:Navy (葵ゆり、夏目咲希)
編曲/mix:夏目咲希
歌:鏡音レン
@Navymusic_SY

キラキラとしたロックサウンドに、
爽やかなレンのボーカルが映える楽曲。

韻を踏みつつもちょっと切ない歌詞の世界観は、
聴く人の心に流れ星のような鮮やかさを残してくれます。
「僕が裏なら君は表」というサビのフレーズは、
鏡音という存在が歌うからこそ、より輝いて聴く者に深く届きます。

04. Everlasting Our Songs

作詞/作曲/編曲:ヤジマ電機_ @yajima_denki
歌:鏡音リン・レン

冒頭のエレピから優しい風に包み込まれたかのような
居心地の良さを感じる、フュージョン風味のポップス。

初夏をイメージさせる爽やかなサウンドに、
あたたかなリン・レンのハーモニーが色をつけていきます。
これからの未来に羽ばたいていく二人の姿が目に浮かびます。

05. 夏に染まって

作詞/作曲/編曲:ナナツナツ @72tyt
歌:鏡音レン(コーラス:鏡音リン)

いつかの夏の風景がよみがえってくる
ミディアムロック。

どこか切ないレンの歌声に、あの日の空が思い返されます。
特に、中盤のポエトリーリーディングに心をつかまれます。

またナナツナツさんといえば、曲中に印象的に展開する、フレーズを支えるピアノ。
この曲でも、その魅力を存分に聴くことができます。

06. この狂った世界でさえも

作詞/作曲/編曲:epic @atelier_epic
歌:鏡音リン

epicさん4年ぶりの新曲。
こちらも夏をイメージさせる、
電子音を交えた切ないロックバラード。

「狂った世界」でも忘れられない想いが、
リンの声によってひとつひとつ紡がれていきます。
柔らかい調声で淡々と綴られることが、
かえってこの曲を持つエモさを増幅させているかのようです。

07. りんしょうをれんぞくでかさねるんだ

作詞/作曲/編曲:バナナレジメンタルストライプス from Circle W.C.
(メンバー:A.B.M.K. / Merry=S.)
歌:鏡音リン・レン
@wcl_info

ピコピコした音遣いと、合成音声であるリンレンの声の
組み合わせが耳に心地よい、アップテンポのチップチューン。

まさに電子の世界からのメッセージの発信というイメージで
ポップかつ楽しく展開していきます。
リンとレンによる「輪唱」が、
これからの音楽の世界を想起させる一曲です。

08. アップル★ボトル★ハーツ

作詞/作曲/編曲:Rico* @adgj01l
Special Thanks:アンメルツP @gcmstyle
歌:鏡音リン

当コンピの収録曲の中では
とりわけ可愛さという方面を
追い求めて制作されたポップナンバー。

サビで繰り返される「ハッピーハッピーシュガーラブ」というフレーズに、
甘く揺れ動く乙女心が投影されているリン曲です。

アンメルツPはフレーズの一部調整で携わっています。

09. アオゾラ

作詞/作曲/編曲:If @If_utattemita
歌:鏡音リン・レン

100年どころか1000年先を見据えた、
細かいけど聴きやすい節回しで綴られた
ミディアムポップ。

過去の鏡音の名曲をイメージさせる
フレーズがちりばめられる歌詞に、
リン・レンの歌声が伸びやかに重なり合います。
鏡音と共に長い時間を過ごした、作者の想いが存分に滲み出しています。

10. 君を想う悠久-とこしえ-

作詞/作曲/編曲:葉之月/ちくP @hanotsuki
歌:鏡音レン

出だしから深く染み入るような
オリエンタルな音使いに魅了される、
10年前『kagamination』とリリースが同日だった
鏡音レンコンピ『LC』の主催による楽曲。

民族調による独特の世界観の中、
澄んだレンの声がしっかりとした強い想いを持って響く曲です。
「悠久」の時の中で、この歌はいつまでも残るのでしょう。

11. 神が紡ぐ豊かな地

作詞:Mesha、つきのP
作曲/編曲:つきのP @tsukinop_nyau
歌:鏡音リン・レン

笛の音色が印象的なフォルクローレに、
かわるがわる聴こえてくるリン・レンの歌声が心地よい曲。
サビの変拍子も特徴的です。

草原や森、山や川、そして鳥などの動物。
太古の昔から、自然と融合しながら生きてきた人間の営み。
その調和の手段として、昔から、そして今も音楽がある。
そんな歴史に想いを馳せたくなる一曲です。

12. この時代に生まれた奇跡

作詞/作曲/編曲:Naka-Dai @naka_di
歌:鏡音リン・レン

民族調の雰囲気も残しつつ晴れやかに鳴るサウンド。
氏のルーツのひとつである、音ゲーの現代的民族調曲への
愛を感じるナンバーです。

そうした音に載るのは、元気なリン・レンの歌声。
鏡音に声を託したことのあるボカロPであれば誰もが共感するに違いない、
ボーカロイド音楽の世界を意識した歌詞も必聴です。

13. だいさんじ脳内大戦

作詞/作曲/編曲:碧亀 @midori_game_105
歌:鏡音リン・レン

誰しもが悩まされたことのある天使と悪魔の「脳内大戦」を、
ゴリゴリのメタルサウンドに乗せて
リン・レンが歌い上げます。

主人公・脳内天使・脳内悪魔など、多彩なパターンで調声された鏡音たち。
そうしたテクニックに裏付けされた、勢いのある展開がとても魅力的です。
まくしたてるような痛快なフレーズの嵐に、
思わず過去の自分を反省したくなるかも。

14. キミライズ

作詞/作曲/編曲:レタスP @Retapisan
歌:鏡音レン

爽やかで心地よいロックチューンですが、
歌詞をよく見るととても切ない失恋の歌だったりします。

これぞレタスPというサビの伸びやかなメロディに載る
まっすぐなレンの歌声が心にしみてくる一曲です。
100年の人生の中には、きっとこのようなシーンもあることでしょう。

15. hope

作詞/作曲/編曲:じゃんぼ@家族愛P @jumbo256
歌:鏡音レン

じゃんぼさんの原点、90年代ビーイングポップスの雰囲気を持つ
バラード仕立てのミディアムナンバー。

「ボカロPに対するボーカロイドの想い」を歌った一曲。
「俺」という一人称と「あんた」という二人称で歌いかけてくるレンの声に、
聴き手である「あんた」はどんな想いを抱くでしょうか?
淡々と、しかし温かく綴られる思いが涙を誘います。

16. 透明な色

作詞:太田PoN太 @PoNta_1227
作曲/編曲:きゅおんママ @sound9th
歌:鏡音レン(コーラス:鏡音リン)

Disc1の最後を飾るのは、
ピアノとストリングスで彩られた、
静かだがドラマチックな展開の楽曲。

ブルースのように一つ一つ紡がれる言葉が、歌声と共に沁み込んでいきます。
特に、中盤で繰り返される「いいよ」が、心をぎゅっと包み込んでくれるようです。
鏡音の存在とともに子供から成長していった、すべての大人たちに送る一曲。

『kagamination』『kagamination2』収録曲一斉投稿企画「kagamination FESTA」
『輪響』の多くの収録曲が一斉投稿されるフェス企画を10/27~30に開催します!

Disc2

01. Choice

作詞/作曲/編曲:PLAMA @ramyunee8983
歌:鏡音リン・レン

Disc2の冒頭を飾るのは、
印象的なフレーズが繰り返し現れるドラムンベース。

「どうせならもう」と繰り返されるリン・レンの歌声が、
聴き手に想いを訴えかけているかのように感じます。

押し寄せてくるキックの波、ボーカルの声の加工などひとつひとつの音が印象的。
音作りの職人、PLAMAさんの技術がここにあります!

02. MIRRORcle BEAT!

作詞/作曲/編曲:かずP @Kaz_P__
歌:鏡音リン・レン

ピアノをメインにしたオシャレなサウンドが
心地よいミディアムポップ。

Englishライブラリを多用したリン・レンのボーカルが、
MIRROR+miracle=MIRRORcleな世界観を創り上げています。
四つ打ちになるサビでは、ライブで一緒に手を突き上げて歌いたくなる、
そんな高揚感を持つ楽曲です。

03. コーバスと追走劇

作詞/作曲/編曲:トマト牛乳 @TomatoMilk75
歌:鏡音リン・レン

逃げ回るレンと追いかけるリンの追走劇!
スピード感あふれるEDMサウンドに、
どことなく日本的なサビのメロディが融合した現代デジタルポップ。

圧倒的な語彙力でたたみかける力強いボーカル。
英語も交えた激しいラップがますますテンションを上げてくれます。
多彩な歌い方を表現した調声に注目です。

04. oh my darling

作詞/作曲:まきゃヴぇり @mmmmmacky
drum/bass/mix:新井P https://arai-music-project.com/
guitar solo:ファルコン高田
歌:鏡音リン・レン

バンドサウンドに鍵盤楽器を溶け込ませた音作りに定評のある
まきゃヴぇりさんによる、繊細かつ熱さのあるポップロック。

何度も語りかけられる「oh my darling」のフレーズをはじめ、
リン・レンが歌う言葉一つ一つがサウンドと共に胸に突き刺さります。
か細いルートの中で希望の光を見つけ出し、
そこに向かって駆け抜けていくような肯定感を持つ一曲。

05. ここに眠る

作詞/作曲/編曲:koge @koge_20
歌:鏡音レン

深夜で一人にベッドから天井をうつろに見上げたような孤独感を持つ、
せつなさをはらんだレンのボーカルも
印象的なミディアムナンバー。

歌詞が「死んでしまえよ」で始まるので驚いてしまいますが、
「君」に対する「僕」の想いが節々にこめられています。
個人的には天寿を全うした時の走馬灯のような感情だったのかなとも
読みとりましたが、聴く人でそれぞれ解釈できそうです。

06. うそつき

作詞/作曲/編曲:サバコP @385sentimental
mix:perie @prkrym
歌:鏡音レン

静かに、丁寧に言葉が紡がれるスローチューン。
音数を絞っている分、
ひとつひとつの音の伝えるメッセージがとても強いです。

「初めての曲」(歌詞より)にまつわるエピソードを歌い上げる
泣きそうなレンの声に、聴く側も惹き込まれていきます。
「うそつき」というタイトルに込められた想いを、
ぜひ感じ取ってください。

07. 魅魅魅

作詞/作曲/編曲:るなちゅ @Lunachu13
歌:鏡音リン

るなちゅさんといえばこの曲調!
爆音で聴かせる全速力のビートロック。

どことなくただよう和の雰囲気も相まって、
中盤の盛り上がりを生み出しています。
艶やかで華のある歌詞にも注目。
力強いボーカルで愛を歌うリンが最高にかっこいいです。

08. 今生転生

作詞/作曲/編曲:二秒 @Seconds_Two
歌:鏡音リン・レン

ロックを下敷きに、独特の世界観で描かれる
リン・レンの和風ナンバー。

かっこいいベースのフレーズ回しに載る、少しひねたメロディを
軽くいなして歌いこなす鏡音に、優美な雰囲気を感じます。
豊富なボキャブラリーで紡がれる歌詞も印象的です。
「kagamination」という言葉を歌詞に使った『輪響』唯一の楽曲でもあります。

鏡音リン・レン アンソロジー『kagamination2 連昂』
アンソロジー企画『kagamination2 連昂』もよろしくお願いします

09. 忘花

作詞/作曲/編曲:ヴェーラン(verankuriensu) @verankuriensu
歌:鏡音レン

花をテーマにした楽曲に定評のある
ヴェーランさんの新たな物語曲。

百年という永き時を舞台にしたストーリーが
和風に彩られたオケで展開していきます。
歌っているのは鏡音レン。しかし歌っているのは「僕」と「君」の二人います。
サビで追いかけるように歌うレンの声たちが胸にしみます。

10. kingdom of…

作詞/作曲/編曲:toya @fumu_toya
歌:鏡音リン・レン

ピアノに彩られたオケと、透き通ったリンレンの調整。
toyaさんの集大成とも言える、美しく儚い、壮大な楽曲です。

数百年前に存在した「王国」に想いを馳せる歌詞。
それは『kagami”nation”』を含む鏡音シーンの比喩なのか、それとも。

リンとレンが「王国は此処に」と繰り返し語りかけてくる声に、
唯一無二の物語が否応なく想起されます。

11. Lucida

作曲:らずりP&ことあ
編曲:ことあ&らずりP
作詞/調声:らずりP mix:ことあ
歌:鏡音リン・レン
@elazuri @hiyashikokoa

鏡音リン・レンと共に歩みを進めるキャラクターソング。
サビの交差しあうハーモニーが、消えない絆を連想させます。

真っ白なキャンバスにリンとレンが描く色鮮やかな景色を、
色鮮やかなサウンドで表現した楽しくも幅の広い一曲です。
ふたりのボカロPによる共作だからこそ生まれた楽曲だと思います。

12. Ever green Kagamine

作詞/作曲/編曲:ぐすたふ @Gusutahu5800
歌:鏡音リン・レン

ボーカロイドとしてのリン・レンの想いにまっすぐ向き合い、
ラテン調のリズムに乗せて届ける、まさに「鏡音」のための歌。

歌は作る人がいなければ作られない。
そして愛される曲を歌った存在は、次の世代に愛されていく。
そんなメッセージは、まさにボカロがなければ生まれ得なかったこの曲が雄弁に語ります。
この曲が、更にこれからの鏡音曲につながっていくのかもしれません。

13. 焚き火

作詞/作曲/編曲:rorero @rorero_23
歌:鏡音リン・レン

過去から未来へ残す想いを焚き火に例えたという
ミディアムロック。

仲良さそうに歌う伸びやかなリン・レンの歌声が、
燃え続ける焚き火に込められた想いを未来につなげていきます。
アルバムの中盤から終盤にかけては、ボカロや創作への想いやメッセージを
様々なスタイルで深く心に語りかける曲が揃っています。

14. 樹雨にそよぐ

作詞/作曲/編曲:rokugatsu @rokugatsu
歌:鏡音レン

rokugatsuさんらしい哲学的な歌詞と
ピアノを交えたサウンドで展開されるミディアムロック。
レンの歌声とともに、この曲にしかない世界観を生み出しています。

終始抑え気味で独白的に展開していきますが、ラストの大サビでそれが一転。
吹っ切れたかのような明るい雰囲気と歌詞に凄まじい開放感があり、
思わず涙腺に来る一作です。

ご本人曰く「鏡」を歌詞に使った数少ない楽曲のひとつとのこと。

15. ここにあるヒカリ

作詞/作曲/編曲:ヴィオレントP @_Chloron
歌:鏡音リン・レン

コンピの最後を飾るのは、
ピアノとストリングスの音色で彩られたスローナンバー。

これまでのコンピの流れや展開を全て包み込んで総括するかのような
トリを飾る存在としてバッチリはまった一作です。

しっとりとしたリンとレンの声が、
これまでとこれからを美しく歌い上げます。
「輪響」を「ひかり」と読ませるなど、遊び心のある歌詞も注目です。

鏡音コンピレーションアルバム『kagamination2 輪響』 | kagaminationシリーズ特設サイト
https://kagamination.net/k02/rinkyo/

鏡音コンピレーションアルバム『kagamination2 輪響』

次の記事「」へ

前の記事「」へ

著者「アンメルツP」について

関連記事・広告

記事をシェアする