おすすめVSTプラグイン紹介「Omnisphere 2」
実際に私アンメルツPがボカロ曲などの制作の際に使っている
おすすめVST/VSTiプラグインを紹介・レビューしていくシリーズ。
全10回の第2回は、現在私の主力として使っている総合音源です。
第1回「KORG Collection M1」
第2回「Omnisphere 2」(ココ)
第3回「Orchestral Companion Strings」
第4回「Z3TA+2」
第5回「LinearPhaseGraphicEQ 2」
第6回「ATTACK KNOB(ABLETUNES KNOBS)」
第7回「T-RackS Stealth Limiter」
第8回「Refine」
第9回「Magic AB 2」
第10回「KORG Collection MDE-X」
目次
プラグイン紹介
プラグイン名:Omnisphere 2
価格:499ドル
ビット数:64bit/32bit両対応
メーカー/開発者名:Spectrasonics
Spectrasonics – Omnisphere 2 – What’s New
「1000回遊べるRPG」みたいな底知れない懐の深さを
持っているシンセサイザーです。
映画の効果音系に特に強いですが、
その他もシンセリードからパッド、8bit、鍵盤楽器系など、
どれもそつなくハイレベルで、これひとつあれば
シンセサイザーが必要な大抵の楽曲には事足ります。
空間系エフェクトがあまり深くかかってない音が多く、
自分の好みに加工しやすいのも良いです。
それだけ音が膨大だと普通は探すのが面倒なんですが、
このプラグインは検索機能がかなり考えて作られているのも魅力です。
特に便利なのが「Sound Match」という、
選択した音に近い別の音を表示してくれる機能で、
自分のイメージした音をとても快適に探すことができます。
▲Sound Match機能
プリセットの読み出しに若干時間がかかる重さが難点ではありますが、
それを補って余りある機能面の素晴らしさがあります。
このプラグインを使用した作品
アドベントチルドレン
歌唱:鏡音リン・レン
冬を感じさせる90年代風ポップス。
0:15までのすべての音に加え、
ベル、パッド、シンセサイザーが「Omnisphere 2」の音です。
冬っぽい音を探すのがとても簡単にできたおかげで、
ワンコーラス+αのサイズのこの曲は6時間で作ることができました。
同人誌『VST Lovers』のご紹介
2017年夏コミ1日目で初頒布を行った新刊『VST Lovers』では、
「実際に作品に使用したVSTプラグインを、後から振り返ったときに
役に立ったと思うもの」を
34名のボカロP・DTMerら楽曲制作者の皆様に紹介頂きました。
VSTプラグインの紹介文と共に、曲名・URLと
曲のどこにプラグインを使ったかという情報を多く掲載。
作品の大半は、ニコニコ動画やYouTubeなど
ネット上で無料で聴けるものとなっています。
「他の人はどんなプラグインを使っているのか?」という制作者の
疑問に、答えのヒントを与える一冊となれば幸いです。
BOOTH・とらのあな通販、およびM3などの同人イベントで頒布を行っています。
↓クリックで特設ページに飛びます。
著者「アンメルツP」について
アンメルツP(gcmstyle / 安溶二)
ボカロP。鏡音リン・レンなどのVOCALOID(広義)を歌わせたオリジナル曲・カバー曲を2008年から作り続けています。代表作にゲーム『プロジェクトセカイ』収録の高難易度曲「人生」、著書に『ボカロビギナーズ!ボカロでDTM入門 第二版』(インプレス)など。
音楽ジャンルに関係なく、キャラクター性を活かしたボカロ曲を制作しています。
楽曲ストリーミング配信、カラオケ配信(JOYSOUND/DAM)多数。