おすすめVSTプラグイン紹介「KORG Collection MDE-X」
実際に私アンメルツPがボカロ曲などの制作の際に使っている
おすすめVST/VSTiプラグインを紹介・レビューしていくシリーズ。
全10回でお届けしてきた最終回は、10年近く活用している
多彩な顔を見せるマルチエフェクターです。
「KORG Collection」で始まって「KORG Collection」で終わる流れですが
この2つのVSTは本当にコストパフォーマンスが高いので
とりあえず音源とエフェクターを揃えたい初心者の方には
毎回おすすめしています。
「M1」と同じく、頻繁に半額セールを行うことがあるので、
その期間は見逃さないようにしましょう。
第1回「KORG Collection M1」
第2回「Omnisphere 2」
第3回「Orchestral Companion Strings」
第4回「Z3TA+2」
第5回「LinearPhaseGraphicEQ 2」
第6回「ATTACK KNOB(ABLETUNES KNOBS)」
第7回「T-RackS Stealth Limiter」
第8回「Refine」
第9回「Magic AB 2」
第10回「KORG Collection MDE-X」(ココ)
目次
プラグイン紹介
プラグイン名:KORG Collection MDE-X(旧KORG Legacy Collection MDE-X)
価格:1,980円
ビット数:64bit/32bit両対応
メーカー/開発者名:KORG
紹介ページ:
KORG Collection for Mac/Win – SOFTWARE INSTRUMENTS | KORG (Japan)
1,980円と安価で手に入る、
19種類の機能を搭載したマルチエフェクター。
扱いやすいディレイや、
パキパキとしたメリハリのある音に加工しやすいコンプレッサーなど
いくつかの機能をよく使っていますが、
その中でも特にお世話になっているものはエキサイター機能です。
VOCALOIDの声にかけることで、
途端に声が浮き上がって聴き取りやすくなるので、
2008年から未だに使い続けています。
プリセット「Vocal Exciter」をもとに
パラメータを微調整するのがおすすめです。
その際プリセットそのままだと効きすぎるので、
「DEPTH」を5~20くらい、
「BLEND」を20~30くらいの間で調整するとしっくりきます。
少し文字やツマミが小さいのが操作上の難点ですが、
コンパクトだとメリットととらえる方であれば使いやすいと思います。
このプラグインを使用した作品
アリでキリギリス
歌唱:鏡音リン・レン、MEIKO、KAITO
エキサイター機能は私のほぼ全部のボカロ曲で使用していますが、
ここでは4人のボカロによる合唱曲を紹介します。
全てのボカロにそれぞれ微妙に違うDEPTHで
エキサイターをかけて、それぞれのボカロの
高音・低音の美味しい部分を強調したつもりです。
同人誌『VST Lovers』のご紹介
2017年夏コミ1日目で初頒布を行った新刊『VST Lovers』は、
「実際に作品に使用したVSTプラグインを、後から振り返ったときに役に立ったと思うもの」を
34名のボカロP・DTMerら楽曲制作者の皆様に紹介頂いた172ページの同人誌です。
VSTプラグインの紹介文と共に、曲名・URLと
曲のどこにプラグインを使ったかという情報を多く掲載。
作品の大半は、ニコニコ動画やYouTubeなど、ネット上で無料で聴けるものとなっています。
「他の人はどんなプラグインを使っているのか?」という制作者の
疑問に、答えのヒントを与える一冊となれば幸いです。
BOOTH・とらのあな通販、およびM3などの同人イベントで頒布を行っています。
↓クリックで特設ページに飛びます。
著者「アンメルツP」について
アンメルツP(gcmstyle / 安溶二)
ボカロP。鏡音リン・レンなどのVOCALOID(広義)を歌わせたオリジナル曲・カバー曲を2008年から作り続けています。代表作にゲーム『プロジェクトセカイ』収録の高難易度曲「人生」、著書に『ボカロビギナーズ!ボカロでDTM入門 第二版』(インプレス)など。
音楽ジャンルに関係なく、キャラクター性を活かしたボカロ曲を制作しています。
楽曲ストリーミング配信、カラオケ配信(JOYSOUND/DAM)多数。